劇的な環境変化に見舞われ、競争環境の厳しさが一段と増してきていた同社では、市場における自社の競争優位を確保するために、千数百人にも及ぶ第一線の現場社員全員の能力の底上げが求められていた。
PMIが着目したのは、ハイパフォーマーの存在。つまり、同社の中で、卓越したパフォーマンスを常に発揮し続けていた“優秀な人々”だ。それらの人々に対してアセスメントを実施し、高い成果を発揮し続けることを可能としている要素を抽出し、整理体系化することで、その企業独自のコンピテンシー・ディクショナリ(優秀な人たちの行動特性体系)を策定した。
ハイパフォーマーの行動特性から策定されたコンピテンシー・ディクショナリーを、能力向上のための職層別トレーニングプログラムとして、あるいはその結果開発された現場社員の能力値を計測・管理するための指標として用いることで、着実に同社の現場パフォーマンスの底上げ実現につながった。
これらのコンピテンシー・ディクショナリーの作成、階層別トレーニングプログラム構築、実施運用体制の整備には、PMIと同社との協同プロジェクト・チームで一丸となって取り組むことで、PMIからのスキル移転も実施した。そして現在、同社ではこれらの活動すべてを内製化し、若手人材の早期戦力化が以前よりも効率的に行われている。
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